EXHIBITIONS
東京ビエンナーレ2025のテーマ「いっしょに散歩しませんか?」のもと展開される2つのマッププロジェクトについて展示を行います。
散歩を通して発見する、断片的で、多様で、感覚的な気づき。それは私たちが、周囲の世界の解釈を能動的に更新する手がかりになります。このプロジェクトでは「さんぽ大学」プロジェクトとも連動しながら、フィールドワークを重ねて東京の新しい「アートマップ」をつくります。これらはデジタルアートマップとしての公開に加え、エトワール海渡リビング館でも展示予定です。
特別協力:株式会社エトワール海渡
イラスト:高橋和暉
東京ビエンナーレ2025の展示情報のほか、開催エリアに点在するパブリックアート・文化施設情報などを収集したマップを制作する試みです。また、まちに潜む面白情報を収集する「これもアート⁈発見隊」は、SNSでハッシュタグ「#これもアート発見隊」と共に誰もが参加できる取り組みとします。
黒石いずみ
日本橋・馬喰町エリアと八重洲・京橋エリア内で、考現学の視点により江戸から現代までの生活者の痕跡を読み込み、ストーリーを紡ぐプロジェクトです。
考現学は「考古学」に対し、現在の人々の生活文化を調査・研究する学問で、建築学・民俗学研究者の今和次郎(1888–1973)により提唱されました。現代人の暮らしの観察、筆記、撮影等により対象を調査・分析する考現学は、後の生活学、風俗学、社会学の発展にも貢献。さらに美術家の赤瀬川原平や建築史家の藤森照信らによる「路上観察学会」の活動にも影響を与えました。
今回は考現学研究の第一人者、黒石いずみ氏(福島学院大学教授)を中心に地域の人々と共に作成した考現学マップを制作。まちのディテール、人の動きを観察することにより、新たなレイヤーが浮かび上がります。
マップ
2000年生まれ。2025年、東京藝術大学美術学部絵画科卒業。