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2023.11.6

「東京ビエンナーレ2023」閉幕のご報告と御礼

「東京ビエンナーレ2023」は、2023年7月から9月にかけての夏会期(プロセス公開)と、続く9月23日(土)に開幕した秋会期(成果展示)を通じて開催され、11月5日(日)に閉幕いたしました。

約4か月にわたる全会期中、大変多くの方々にお越しいただきました。ご来場者の皆さま、参加アーティスト、市民委員会、エリアディレクター、ご支援いただいた企業、助成団体の皆さま、そして運営に欠くことのできなかったボランティアの皆さまに、深く御礼申し上げます。今後はカタログ刊行等を通じて今回の成果を皆さまにご報告できるよう作業を進めると同時に、これを次回開催に活かし、つなげるべく活動を続けて参りますので、何卒よろしくお願いいたします。

 

⼀般社団法⼈東京ビエンナーレ

総合ディレクターより

 

「東京ビエンナーレ2023」が約4か月にわたる全会期を終え、閉幕しました。会期中、大変多くの方々にご来場いただき、「東京の地場に発する国際芸術祭」の新たな可能性を切り開けたのではと実感しています。その実現に関わってくださった全てのアーティストと参加メンバー、ご来場者の皆さま、そしてご協力・ご支援をいただいた個人・組織の皆さまに、心より御礼申し上げます。

第2回となる今回はテーマに「リンケージ つながりをつくる」を掲げ、人と人、地域、また他の生物も含む環境や、社会、歴史などさまざまなものとの「つながり」を改めて感じ、考えることのできる場を目指しました。このテーマが生まれた背景には、やはり前回開催時に新型コロナ感染症が社会に与えた影響もありました。それは私たちの暮らしに前例のない制限をもたらしたと同時に、既にあった見えにくい社会課題を浮き彫りにし、または加速させた一面もあると思います。そこから今、私たちはどんな「つながり」を再発見し、あるいは新たに生み出せるのか——。

参加アーティストやメンバーが挑んでくれた様々な試み=リンケージは、こうした背景を持ちつつそこにとどまらない、たいへん広く多様な視野から私たちの「つながり」を共に考えるきっかけをくれました。その在り方も様々で、優れた視覚芸術としての要素や、その活動から生まれる関係性としての要素などが絡み合うものでした。またその際、前回は新型コロナの影響で滞在制作が叶わなかった海外アーティスト数名の再招聘が実現したのも、私たちにとって大きな喜びであったことを付け加えさせていただきます。

皆さまお一人おひとりの中で、本芸術祭を通じて多様で豊かな「つながり」の芽生えがあったなら、これ以上の喜びはありません。その意味では、この芸術祭は閉幕後も皆さまの日常の中で続いていくものと言えるでしょう。また「リンケージ つながりをつくる」は今回のテーマであると同時に、今回限りではない、東京ビエンナーレの大きな目標でもあると考えています。ぜひまた、東京でお会いしましょう。

 

東京ビエンナーレ2023 総合ディレクター
中村政人・西原 珉