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ナルカ・ウィジェワルダネ|「想像を絶するもの」を考える:サイレントウォーク・ワークショップ
EXHIBITIONS
ナラカ・ウィジェワルダネは、スリランカの映画監督、ビデオアーティストです。彼はポストコロニアルな記憶、表象、そして映像の感覚的な力をテーマに作品を制作しています。
ウィジェワルダネは今回、都市空間を思索的な風景へ変容させる多画面の映像インスタレーションに取り組み、偶然性、不在、人間を超えた実在などのテーマを探求します。本作は哲学者のカンタン・メイヤスーによる概念「ハイパー・カオス」をもとに、5つのインスタレーション「因果の不在」「存在論的残骸」「あなたを忘れる都市」「起源なき残響」「思考を超える間隔」によって展開されます。
非同期的な映像投影、場固有のサウンドスケープ、センサー駆動のインタラクション——。これらを通じて直線的な物語は解体され、私たちは東京を記憶、因果関係、人間中心性から解放された都市として新たに体験します。そこでは日常の空間、物体、音が解釈を拒み、慣れ親しんだ「意味」を溶解させる自律的な存在として再構築されます。変化する光、ずれた音、断片化された映像が交錯する連続的な空間体験は、訪れた者を不安定な知覚の領域に浸らせてくれます。それは都市の不可知なリズムへの瞑想であり、人間中心の物語を超えた都市環境を再考する呼びかけとなるでしょう。
特別協力:株式会社エトワール海渡
*ナラカ・ウィジェワルダネは海外アーティスト公募プロジェクト「SOCIAL DIVE」参加作家です。
マップ
JR総武線「馬喰町駅」4番出口より徒歩2分
都営新宿線「馬喰横山駅」A1出口より徒歩6分
撮影:Anuruddhika Padukkage
スリランカ出身の映像作家、ヴィジュアル・アーティスト、研究者。ポストコロニアルな記憶、表象、そして映像の感覚的な力をテーマに作品を制作している。コロンボ大学で講師を務めるとともに、博士研究員としても活動し、特に植民地時代の民族誌映像に関する研究を実践へと展開している。
詩的かつ実験的なアプローチを特徴とする彼の作品は、アーカイブ映像、音の風景、非線形のナラティブを組み合わせることで、継承されたまなざしに問いを投げかけ、見えざる歴史を呼び起こす。南アジア的、仏教的な文脈に根ざしながら、映像やインスタレーションを通じて、文化的アイデンティティがいかに構築され、媒介されるのかを探求し、記憶や歴史の新たな捉え方を提示している。
日本橋・馬喰町エリア
エトワール海渡リビング館