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プロジェクト

PROJECTS

TBアートプロジェクトとは

東京ビエンナーレ(Tokyo Biennale)は、会期中に各所で多彩な展示やイベントを開催します。「TBアートプロジェクト」は、なかでも特定のテーマのもと企画され、複数アーティストが参加する活動です。

さんぽ大学

東京という土地を歩き、街や路地、地形、建物、水辺などを訪れ、過去から現在に至るまで重なり合う時間や記憶の層を辿りながら「散歩」という日常的な行為をアカデミックに読み解いていくプロジェクトです。フィールドワークで街を歩きながら、特別講義をシリーズで実施していきます。「学長」は社会学者の吉見俊哉、「副学長」は建築史家の陣内秀信の両氏が務め、まち歩きツアーや、ゲストを迎えての連続講義を開催します。

 

» さんぽ大学」レポート(1) 特別講義「いっしょに散歩しませんか?」

第1回 さんぽ大学特別講義「いっしょに散歩しませんか?」2025年 写真:ただ(ゆかい)

スキマプロジェクト(仮)

都市の構造を物理的、観念的な「スキマ」からとらえ、ビルの間のわずかな隙間(すきま)を作品発表の空間や作品そのものとして活用する試み。1999年に中村政人とコマンドNが実施した伝説的なプロジェクトで、今回は路地裏の鉢植えの隙間を縫うように、アーティスト9組の彫刻作品が鉢植えに「擬態」しながら、まちのスキマ空間を豊かに彩ります。

写真プロジェクト「Tokyo Perspective」

アーティストが東京を歩き、「まちの今」を写真作品化。そのオリジナルプリントを特設会場で展示するほか、ネット上のデジタルマップでも公開し、人々が撮影地点に訪れて実際の風景に対峙できるプロジェクトです。さらに、セブンイレブン各店舗の富士フイルムマルチコピー機で安価にプリントできる仕組みも用意し、新しい写真鑑賞やコレクションの楽しみ方を探ります。

片山真理の撮影のようす

海外アーティスト公募プロジェクト「SOCIAL DIVE」

海外アーティストが東京のまちに飛び込み、そこで集い暮らす人びとの持つ魅力を見つめ、新しい価値を生み出すプロジェクト。参加アーティストは社会と交わりながら、まちに潜むつながりを明らかにしていきます。それは、日本に暮らす私たちにとっては思いがけない、もしくは身近すぎて気づけなかった視点かもしれません。今回は1400件以上の応募から選ばれた4作家が参加します。

参考画像:アダム・ロイガート「FOR THE PUBLIC I–III」、グルンダール、ストックホルム、2024年

看板建築プロジェクト

東京のまちなかには魅力的な「看板建築」など古い木造建築が残っていますが、都市の新陳代謝のなかで解体されると、人々の記憶からも遠ざかってしまいがちです。このプロジェクトでは今も残る看板建築「海老原商店」「神谷氷店」「角地梱包」を芸術祭の会場等に活かして魅力を伝え、東京の基層文化に敬意を払える時間を創出します。また、建築史家・建築家の藤森照信氏によるレクチャーと散歩ツアーなども予定しています。

左から:神谷氷店、海老原商店、角地梱包

海外連携プロジェクト

海外のユニークなアート組織と連携して展開するプロジェクト。ノルウェーのTenthaus Art Collective(テントハウス・アートコレクティブ)のプレゼンテーションのもと、「集うこと」「知識を共有すること」「協働的な実践を持続させること」の新たな方法を探るプラットフォーム、The Oven(オーブン)が企画・実施を担います。神田の「海老原商店」を拠点とし、パブリック・インターベンション、ワークショップ、場に応答するアクションなどを通じて、空間を活性化させていきます。

さんぽアートマップ

散歩を通して発見する、断片的で、多様で、感覚的な気づき。それは私たちが、周囲の世界の解釈を能動的に更新する手がかりになります。このプロジェクトでは「さんぽ大学」プロジェクトと連動しながら、フィールドワークを重ねて東京の新しい「アートマップ」をつくります。
東京ビエンナーレ2025の展示情報のほか、パブリックアート・文化施設情報、地域住民と専門家が歩いて、まちに潜む面白情報を収集する「これもアート発見隊」。そして、考現学研究の第一人者、黒石いずみ氏(福島学院大学教授)をリサーチリーダーに迎え、日本橋・馬喰町エリアと八重洲・京橋エリア内で、孝現学の視点により江戸から現代までの生活者の痕跡を読み込み、ストーリーを紡ぐ「江戸/東京生活孝現学」プロジェクトを組み込みます。

参加アーティスト

イラスト:高橋和暉

岩岡純子《スルバランの『聖ウーゴと食卓の奇跡』の修道士が、サイゼリヤで一人食事をする》2022年
岩岡純子《ヴィルヘルム・ハマスホイの『画家の妻のいる室内、ストランゲーゼ30番地』に描かれた女性が、アートバーゼル香港の会場でギャラリストとして働く》2025年
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岩岡 純子

千葉県生まれ。2009 年東京芸術大学大学院美術研究科修了。西洋名画の登場人物を本から切り取り、現代の風景と組み合わせたコラージュと油絵の作品『タイムリープシリーズ』等を制作。近年の主な個展に、「中之島を、歩くひと」(YOD Gallery、大阪、2022年)、「Landscape」(オークウッドアパー トメンツ六本木セントラル、2020年)などがある。WATOWA ART AWARD(2021年)、シェル美術賞(2020年)、「15th TAGBOAT AWARD 」入選(2020年)。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《ミシン台の上の木魚と視線の連絡ほか.》2024年 Photo by Kenji Takahashi
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片岡純也+岩竹理恵

身の回りのささやかな出来事をシンプルな現象で再現するキネティック作品と、素材や図案の出会いに物語を生みゆるやかに響きあう手法を使う。主な個展に「岩竹理恵+片岡純也×コレクション 重力と素材のための図鑑」(神奈川県立近代美術館鎌倉別館、2025年)、「二つの心臓の大きな川」(アーツ千代田3331、2019年)、主な参加展に「開館30周年記念 MOTコレクション 9つのプロフィール 1935→2025」(東京都現代美術館、2025年)、「瀬戸内国際芸術祭2022」、「BankART Bank Under 35」(BankART Studio NYK、神奈川、2017 年)などがある。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《PURE LIFE》2021年, 撮影:ゆかい
参考図版:《一輪挿し泣く女》2022年
Reference Image: 栗原森元《滝の下》2023年, 展覧会『空、滝の下、松の上、そして、地上で』, 撮影:片岡光正
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栗原 良彰

1980年、群馬生まれ。「アーティストは、自由の体現者であるべきだ」という考えを持ち、特定の表現スタイルにこだわらず、彫刻や絵画、ビデオ、パフォーマンス、映画、ワークショップなど、あらゆる表現方法で意欲的に制作活動を続けている。

日本橋・馬喰町エリア

《滴滴庵》2023年
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6lines studio

大山亮、​片山果穂、笹木聖、渕野剛史、増井柚香子、​宮崎陸による建築コレクティブ。千葉県鴨川市釜沼集落の里山再生活動を契機に結成し、現在は東京を拠点に活動中。建築設計だけにとどまらずフィールドサーベイにも取り組んでいる。「里山タイニーハウス滴滴庵」で2023年SDレビュー入選。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《スイート・デモクラシー》2021年
参考図版:《スイート・デモクラシー》2021年
参考図版:《Budget for peace》2020年
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鈴木真梧

マスとミニの視点で社会と個人の関わりを提示する作品などを制作。「秋葉原TV」などを企画したコマンドNの初期メンバーとして、2008年まで、企画、運営、デザインなどに携わる。東京ビエンナーレ2020/2021でのSOCIAL DIVEプロジェクトにおける「スイート・デモクラシー」では、角砂糖で作った国会議事堂をアリに食べさせる作品を「1/2選挙権」のWSと共に展示。主な参加グループ展に「アーリー90’s トーキョーアートスクアッド」(アーツ千代田3331、2020年)、「Neo Tokyo」(シドニー現代美術館、2001年)などがある。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《思い出の部屋》2021年
参考図版:《Gourmet Alloy》2024年
参考図版:《In the Jumble Scenes》2023年
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寺内 木香

金属を用いて、内にあるイメージや記憶がディフォルメされて都市や自然物や持ち物などが鋳金という技法で絡み合い変化していったものを制作している。主な個展に「The Rendezvous with the Senation」(GINZA SIX 銀座蔦屋書店、2024年)、「ねんどのへや」(CREATIVE HUB UENO “es”、東京、2024年)、「JUMBLE DIVE」 (Bohemian’s Guild CAGE、東京、2023年)、参加展覧会に「第71回東京藝術大学卒業・修了作品展」(東京藝術大学大学美術館、2023年)がある。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《ジャンピングロープとずれる目(体をさがす)》2022年 撮影:Zachary Y. Wang
参考図版:《花と馬、会話》2024年
参考図版:《分け目で、踊る》2016年 撮影:椎木静寧
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戸田 祥子

1981年東京生まれ。2006年 東京藝術大学院修士課程終了。身体と風景の関係を軸に、映像や立体、ドローイングなどを組み合わせた手法で作品を制作。最近は、伸びたり縮んだり、現れたり消えたりする、柔軟で交換可能な存在のあり方について考えている。個展に 「花と馬、会話」(ArtCenter Ongoing、東京、2024年)、参加展覧会に「瀬戸内国際芸術祭」(香川県粟島、2013・2016年)、など。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《魂の錬成》2022年 国際芸術祭「あいち2022 STILL ALIVE」展示風景、 愛知芸術文化センター 撮影:Tololo studio
参考図版:《魂の錬成》2022年 国際芸術祭「あいち2022 STILL ALIVE」展示風景、 愛知芸術文化センター 撮影:Tololo studio
参考図版:《scratch tonguetable》2019年 「東京計画2019 vol.4」展示風景、gallery αM、東京 撮影:森田兼次
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撮影:梶原あずみ

ミルク倉庫ザココナッツ

アーティスト6名によるコレクティブ。メンバーは宮崎直孝、松本直樹、西浜琢磨、田中丸善一、大久保あり、瀧口博昭。2009年「ミルク倉庫」として発足後「ミルク倉庫+ココナッツ」として活動を展開。2024年に大久保ありを迎え、2025年より現名称に。異分野を横断する「よろず屋」的な実践を通じ、物質と身体、意識とインフラの関係を再考する。主な展示に「あいち2022」(愛知芸術文化センター)、「東京計画2019」(gallery αM)など。

日本橋・馬喰町エリア

参考図版:《On the hand - Statue of Liberty》2021年
参考図版:《Jamboree - EP》 2014年
参考図版:《3MMM - Melt & messy》2023年
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撮影:仲世古佳伸

森 靖

2010年、当時の山本現代で初個展「Can’t help falling in love」を開催し、翌年には横浜トリエンナーレ「OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?」に参加。2020年に4mに達するエルヴィス・プレスリーをモチーフにした作品を10年ぶりの個展「Ba de ya」(PARCEL、東京)で発表。2022年にはPARCELからFrieze SeoulのAsia Focusセクションにて個展形式で参加した。2023年、オーストラリアのビクトリア国立美術館でのNGVトリエンナーレ2023に参加。2024年には近代を代表する彫刻家、荻原碌山の生地にある碌山美術館にて個展を行う。現在は5mを超える作品を制作している。

日本橋・馬喰町エリア

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片山 真理

1987年、埼玉生まれ、群馬県育ち。2012年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。片山の活動の核心は、自身の身体の中で日々を生きることであり、その身体を生きた彫刻、マネキン、そして社会を映し出すレンズとして使っている。手縫い・手作りのオブジェと写真の組み合わせは「自然、人工、正しさ」といった社会の規範的な考えを映し出し、それに挑戦する作品を作り続けている。 また、2011年より「ハイヒール・プロジェクト」を主催し、身体能力に関わらず全ての人が「選択の自由」と持つことと、「選択する最前提条件としての選択肢」を用意することを目指す。アーティストに留まらず歌手、モデル、講演者としてもステージに立ち、活動し続けている。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

《big letters, small things》 2024, アーティスト
《under city》 2023-, 大野隆介
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撮影:濱田晋

SIDE CORE

2012 年より活動を開始。メンバーは高須咲恵、松下徹、西広太志。映像ディレクターとして播本和宜が参加。「風景のノイズ」をテーマに、路上を舞台とした作品制作・発表を行うことを活動の主とし、ストリートカルチャーに関わる多様なアーティスト達と共同したプログラムを行っている。

https://www.instagram.com/side_core_tokyo/

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

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鈴木 理策

写真家。1963年、和歌山県新宮市生まれ。1998年、地理的移動と時間的推移の可視化を主題にシークエンスで構成した初の写真集 『KUMANO』 を出版し、2000年『PILES OF TIME』で第25回木村伊兵衛写真賞を受賞。ライフワークともいえる熊野での撮影の他、南仏のサント・ヴィクトワール山、セザンヌのアトリエ、桜、雪のシリーズといった多様な対象を異なるアプローチでとらえているが、一貫しているのは「見ること」への問題意識と、写真というメディア の特性への関心である。

主な展覧会に「絵画と写真 柴田敏雄と鈴木理策」(アーティゾン美術館、東京、2022年)、「意識の流れ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川/東京オペラシティアートギャラリー/田辺市立美術館、和歌山、2015–2016)、「水鏡」(熊野古道なかへち美術館、和歌山、2016年)、 「熊野、雪、桜」 (東京都写真美術館、2007年)など。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

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豊嶋 康子

1967年埼玉県生まれ。1993年東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了。日常社会の制度や仕組みを批評的に捉え、人間の思考の「型」を見出すことをテーマとしている。近年の個展に、「発生法──天地左右の裏表」(東京都現代美術館、2023年)、「資本空間 スリー・ディメンショナル・ロジカル・ピクチャーの彼岸vol.1」(ギャラリーαM、東京、2015年)が、またグループ展に「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(国立新美術館、東京、2019年)がある。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

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中村 政人

アーティスト/東京藝術大学美術学部教授
芸術未来研究場 アート×ビジネス領域長

1963年秋田県大館市生まれ1993年The Ginburart銀座1994年の新宿少年アート歌舞伎町でのゲリラ型ストリートアート展秋葉原電気街を舞台に行なわれた国際ビデオアート展秋葉原TV1999〜2000ヒミング富山県氷見市2004〜2016年ゼロダテ秋田県大館市2007〜2019年など地域コミュニティの新しい場をつくり出すアートプロジェクトを多数展開1997年よりアート活動集団コマンドNを主宰

2010年民設民営の文化施設アーツ千代田 3331東京都千代田区2010〜2023年3月閉館を創設地域に開かれたアートセンターとして約13年間運営を行う2001年第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館に出品マクドナルド社のCIを使ったインスタレーション作品が世界的注目を集める2020年より東京ビエンナーレの総合ディレクターを務める著書に美術と教育1997写真集明るい絶望2015新しいページを開け!2017アートプロジェクト文化資本論:3331から東京ビエンナーレへ2021平成22年度芸術選奨受賞2018年日本建築学会文化賞受賞

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

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畠山 直哉

写真家。1958年岩手県陸前高田市生まれ。東京を拠点に自然・都市・写真のかかわり合いに主眼をおいた作品を制作。2001年ヴェネツィア・ビエンナーレに日本代表の一人として出品。2012年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展日本館に出品(金獅子賞)。2001年第42回毎日芸術賞。2012年芸術選奨文部科学大臣賞。日本芸術院会員。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

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港 千尋

写真家。多摩美術大学アートとデザインの人類学研究所所長 イメージの発生と記憶などをテーマに広範な活動をつづけている。あいちトリエンナーレ2016芸術監督、台湾最大の芸術祭「台3線芸術祭」2023では国際キュレーターを務めた。『風景論ー変貌する地球と日本の記憶』(中央公論新社)で2019年度日本写真協会賞受賞。近著に『写真論――距離・他者・歴史』(中央公論新社、2022年)、『ヒルマ・アフ・クリント 色彩のスピリチュアリティ』(インスクリプト、2025年)など。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

参考図版: Adam Roigart for Out of Office Architecture, CITIZEN CAFE, Greve, Denmark, 2019
Adam Roigart, FOR THE PUBLIC I-III, Gröndal, Stockholm, Sverige, 2024
参考図版: Adam Roigart, FOR THE PUBLIC I-III, Gröndal, Stockholm, Sverige, 2024
参考図版: Adam Roigart, FOR THE PUBLIC I-III, Gröndal, Stockholm, Sverige, 2024
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アダム・ロイガート

デンマークのコペンハーゲンおよび、スウェーデンのマルメを拠点に活動するランドスケープ・アーキテクト、アーティスト、プレイスメーカー。子どもや若者の主体的な参加を重視した空間づくりを専門とするスタジオ「BY RUM SKOLE(ビィ・ルム・スコーレ)」の共同設立者であり、世界初の都市型ホップ農園「Byhumle(ビィフムレ)」の創設者でもある。彼の実践は、環境・人・場所との対話を軸に、公共空間における新たな関わり方や学びの場を創出することに焦点を当てている。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

参考図版:《SLOW RIVER》2024年、写真、サイズ可変
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カミラ・スヴェンソン

ブラジル・サンパウロを拠点に活動するクィアのインターディシプリナリー・アーティスト、写真家。人間、記憶、場所の相互作用をテーマに、時間とともに変容する関係性を探求する。参加型の制作手法を取り入れ、創作過程に他者を巻き込みながら、カメラを通じて生まれる出会いやその変容に着目する。物や物語、出来事、幽霊、イメージなどを収集し、それらと共に暮らしながら、年月を経て変化し混ざり合っていく様子に関心を持ち、新たな表現の可能性を模索する。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

参考図版:『WE CAN PLAN A MURDER AND START A RELIGION - GRAPHIC NOVEL』2024年、グラフィックノベル
参考図版:《Never Forget The Source》2023年、音楽的アンソロジー
参考図版:《100 Days of Comics》2024年、ダイアリーブック
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マリアム・トヴマシアン

アルメニア出身のヴィジュアル・アーティスト/イラストレーター。言葉とイメージを組み合わせることで、ひとつの物語を無限のかたちで語ることができる――その視覚的なストーリーテリングの可能性に魅了され、表現手法としてのメディアの限界、そして自身の創造性の境界を探求し続けている。彼女の作品は、世界の中で自身が経験する出来事から生まれる、個人的あるいは実存的な問いに対する応答でもある。壮大なテーマと、ごく平凡な若い女性としてのリアルな日常――その両者が絶妙に交差することで、作品には風刺的でありながら、時に詩的な物語が立ち上がる。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

参考図版:《Within the Sound of Silence》2023年 Photo by Sukhitha Sanjeewa
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撮影:Anuruddhika Padukkage

ナラカ・ウィジェワルダネ

スリランカ出身の映像作家、ヴィジュアル・アーティスト、研究者。ポストコロニアルな記憶、表象、そして映像の感覚的な力をテーマに作品を制作している。コロンボ大学で講師を務めるとともに、博士研究員としても活動し、特に植民地時代の民族誌映像に関する研究を実践へと展開している。

詩的かつ実験的なアプローチを特徴とする彼の作品は、アーカイブ映像、音の風景、非線形のナラティブを組み合わせることで、継承されたまなざしに問いを投げかけ、見えざる歴史を呼び起こす。南アジア的、仏教的な文脈に根ざしながら、映像やインスタレーションを通じて、文化的アイデンティティがいかに構築され、媒介されるのかを探求し、記憶や歴史の新たな捉え方を提示している。

日本橋・馬喰町エリア

エトワール海渡リビング館

参考図版:《Noli Me Tangere》
参考図版:《Noli Me Tangere》(部分)
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秋山 珠里

東京都出身。中学から大学卒業までを香港、イギリス、アメリカで過ごす。2015年米ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン、ペインティング科をFlorence & Leif賞を受賞して卒業。帰国後、2018年東京芸術大学大学院芸術科グローバルアートプラクティス専攻修了。「勿体」という言葉をコア・テーマに、その哲学的探求をもとにしたペインティングやインスタレーションを制作する。蜜蝋を主素材に用い、その歴史的・文化的・哲学的な背景に遊びながら、さまざまなモチーフをテーマに現れと身体・物質、言語の関係を探求する作品を制作。最近の参加展覧会に「どれほど近くとも遠い現れ」(MORI YU GALLERY、京都、2025)、「光の後始末」(SPROUT CURATION、東京、2025)などがある。

参加プロジェクト

神田・秋葉原エリア

角地梱包

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テントハウスアートコレクティブ & オーブンネットワーク

Tenthaus Art Collective(テントハウス・アート・コレクティブ)は、2009年より活動を続けるオスロ拠点のアーティスト・コレクティブ。地域社会との関わりを重視し、共同性や包摂性を探究するプロセス重視のアート実践を行っている。The OVEN Networkは、Tenthausが提示するアーティスティックな交流を目的としたトランスナショナル・ネットワークです。コラボレーションを基盤としながら、東南アジアと北欧を拠点とするコレクティブをつなぎ、共に学び、共に考え、長期的な関わりを育むことを目指しています。彼らはアートやデザインを「成果物」としてではなく、「観察」「摩擦」「変容」のためのツールと捉えています。
The OVEN Networkの活動は、アートプロジェクト、展覧会、リサーチ、レジデンシー、ワークショップ、出版、集まりや交流の瞬間など、多様なかたちを通じて現れます。そしてその都度、置かれた文脈に応じて柔軟に変化していきます。異なる視点に耳を傾け、ともに考え、新たな進み方を模索する——そんな好奇心を共有する人々の参加を大切にしています。

メンバー:Tenthaus Art Collective(Mechu Rapela, Shahrzad Malekian, Ida Uvaas)、Studio150

参加プロジェクト

神田・秋葉原エリア

海老原商店

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テントハウスアートコレクティブ & オーブンネットワーク

Tenthaus Art Collective(テントハウス・アート・コレクティブ)は、2009年より活動を続けるオスロ拠点のアーティスト・コレクティブ。地域社会との関わりを重視し、共同性や包摂性を探究するプロセス重視のアート実践を行っている。The OVEN Networkは、Tenthausが提示するアーティスティックな交流を目的としたトランスナショナル・ネットワークです。コラボレーションを基盤としながら、東南アジアと北欧を拠点とするコレクティブをつなぎ、共に学び、共に考え、長期的な関わりを育むことを目指しています。彼らはアートやデザインを「成果物」としてではなく、「観察」「摩擦」「変容」のためのツールと捉えています。
The OVEN Networkの活動は、アートプロジェクト、展覧会、リサーチ、レジデンシー、ワークショップ、出版、集まりや交流の瞬間など、多様なかたちを通じて現れます。そしてその都度、置かれた文脈に応じて柔軟に変化していきます。異なる視点に耳を傾け、ともに考え、新たな進み方を模索する——そんな好奇心を共有する人々の参加を大切にしています。

メンバー:Tenthaus Art Collective(Mechu Rapela, Shahrzad Malekian, Ida Uvaas)、Studio150

参加プロジェクト

神田・秋葉原エリア

海老原商店

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高橋和暉

2000年生まれ。2025年、東京藝術大学美術学部絵画科卒業。

参加プロジェクト