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開催概要

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開催概要

東京ビエンナーレとは、東京のまちを舞台に2年に1度開催する国際芸術祭。世界中から幅広いジャンルの作家やクリエイターが東京のまちに集結し、まちに深く入り込み、地域住民の方々と一緒に作り上げていく芸術祭です。3回目の今回は「いっしょに散歩しませんか?」をテーマに、まちを歩く芸術祭としての魅力を探究します。

名称

東京の地場に発する国際芸術祭 東京ビエンナーレ2025

テーマ

いっしょに散歩しませんか?

会期

2025年10月17日(金)〜 12月14日(日)

会場

拠点展示(2会場):東叡山 寛永寺、エトワール海渡リビング館
展示エリア(6か所):上野・御徒町エリア、神田・秋葉原エリア、水道橋エリア、日本橋・馬喰町エリア、八重洲・京橋エリア、大手町・丸の内・有楽町エリア
*各エリアの歴史的建築物、公共空間、店舗、遊休化した建物等

主催

一般社団法人東京ビエンナーレ

後援

台東区、一般社団法人中央区観光協会

特別助成

公益財団法人石橋財団

助成

アーツカウンシル東京
[東京芸術文化創造発信助成(単年助成)]創造環境向上活動
*「アートインタープリター育成講座プログラム」に対して

協賛

三井不動産株式会社、三菱地所株式会社、株式会社 大丸松坂屋百貨店、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社

事業パートナー

株式会社東京ドーム

特別協力

東叡山 寛永寺、株式会社エトワール海渡

協力

NTT東日本、海老原商店、株式会社大手町ファーストスクエア、東京藝術大学、東日本旅客鉄道株式会社

補助事業

日本博 JAPAN CULTURAL EXPO 2.0

令和7年度日本博2.0事業(独立行政法人日本芸術文化振興会/文化庁)

総合プロデューサーからの
メッセージ

ミッションは、東京にダイブし、街と深く関わること

東京ビエンナーレは、東京という都市のさまざまなエリアに「飛び込む」ことで、そこに集い、暮らす人びとの営みや風土の中に息づく魅力、新たな価値を発見し、ともに創り上げていく「ソーシャルダイブ(social dive)型」の国際芸術祭です。

今回のテーマ「いっしょに散歩しませんか?」は、「誰と」「どこを」歩くかによって私たちのつながり方が変わることに着目し、私たちをやわらかく、優しく結びつける新しいかたちの「散歩」を創造する試みです。その未知なる散歩を通して、人と人、人と都市の出会いが生まれる「ソーシャルダイブ」としての表現を探求します。

対立が深まる世界情勢の中でも、たとえ初対面であっても、誰かと並んで歩くという身体的な行為が、互いを知り合うきっかけとなり、街や文化への関心を芽生えさせ、対話の種となっていく。そして、関東大震災や第二次世界大戦により二度にわたって焼け野原となったこの都市・東京が、今なお多様な街並みと人々の暮らしを育んでいることに対し、「ともに歩ける」こと自体の奇跡的な時間を大切にしたいと考えています。特に、江戸から続く都市生活の知恵や信仰、自治、芸能、町人文化といった「基層文化」の存在を、私たちは忘れてはなりません。それらは目立たぬかたちで今も街のあちこちに息づいており、現代において新たな創造の土壌となりうる重要な文化資源です。東京ビエンナーレ2025では、こうした見えにくい東京の基層文化を丁寧にすくい上げ、アートプロジェクトを通して未来につないでいく試みに挑戦します。

そのためにも、アーティストの想像力と方法論によって、東京の街角をあえて漂流し、積極的に「道草」するような表現のあり方を模索します。新たな関係性を紡ぐ「散歩」するアートプロジェクトが、街と人をやわらかくつなぎます。たとえば、創建400年を迎える東叡山 寛永寺でのインスタレーション作品や、街のスキマにひっそりと置かれた作品群に会いに行くとき、その道すがら出会う風景や人々との何気ない交流にこそ、今ここでしか味わえない発見があります。気になるものに出会ったときは、ぜひ立ち止まって、少し時間をかけて眺めてみてください。そこには、思いがけなく心がひらく瞬間が潜んでいるかもしれません。

 東京ビエンナーレ2025は、14か所におよぶ展示会場、37名の参加アーティストによる作品、たくさんの散歩プログラムを通して、東京にダイブし、まちと深く関わるアートプロジェクトを生み出します。

総合プロデューサー 中村政人

東京ビエンナーレ2025テーマ

いっしょに散歩しませんか?

移動と精神の自由、日常と非日常の往復、歴史の横断――散歩は古来、人間にさまざまな恩恵をもたらしてきました。制約の多い空間と時間に暮らす現代の都市生活者にとって、「歩くこと」の価値はいっそう高まっています。

ここで美術の近い歴史を見てみると、1960年代以降、アーティストたちは自らの身体をメディウムとし、世界を読み替える歩行の実践を広げてきました。ヨーコ・オノ、ブルース・ナウマン、ヴィト・アコンチが相次いで“歩行”を作品化したのを皮切りに、ハミッシュ・フルトンは現在に至るまで〈Walks〉シリーズを継続。河原温が日々の移動を地図上に赤線で刻んだ《I Went》、リチャード・ロングのランドアート、中国の万里の長城をひたすら歩いたマリーナ・アブラモヴィッチ、都市を聴覚的に再構成するジャネット・カーディフ、フランシス・アリスの数々のプロジェクト──歩行は多彩な表現へと展開してきました。世界各地を歩くアーティスト、ガブリエル・オロスコは都市を「スタジオ」と呼び、街での偶発的な発見の瞬間こそが作品であると説きます。

東京ビエンナーレ2025は、これらのアーティストたちに倣い、散歩=創造行為、都市=表現の場と捉え、作品展示やプロジェクトを通じて「遊ぶ・彷徨う・道草する・出会う・思索する・発見する」アートスタジオとしての東京へ人々を誘います。参加アーティストそれぞれによる街での創造行為を鑑賞する一方で、観客自身が創造者へと転じる契機を得ることができるでしょう。

本芸術祭は、東京という巨大なテクストを背景に、歩行という最小単位の行為から都市の潜在資源を再発見・共有する回路を構築する試みです。誰もが都市を「歩きながら創造する」主体となり、歩行の思考を通じて新たな公共の地平をひらく――それが東京ビエンナーレ2025のヴィジョンです。

キュレトリアルメンバー 西原珉

実施体制

総合プロデューサー

中村政人(なかむら・まさと)

アーティスト。東京藝術大学教授。東京ビエンナーレ2020/2021、東京ビエンナーレ2023総合ディレクター。千葉市国際芸術祭2025総合ディレクター。3331ディレクター。

キュレトリアルメンバー

並河 進(なみかわ・すすむ)

コピーライター、詩人、プログラマー。dentsu Japan エグゼクティブ・クリエイティブディレクター。

服部浩之(はっとり・ひろゆき)

キュレーター。東京藝術大学准教授。青森公立大学 国際芸術センター青森 [ACAC]館長。

西原 珉(にしはら・みん)

キュレーター・心理療法士。東京ビエンナーレ2023総合ディレクター、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科准教授。秋田市文化創造館館長。

事業プロデューサー

中西忍(なかにし しのぶ)

建築家。株式会社電通を経て、日本科学未来館副館長として活動(2015–21)。2021年よりIDEAL COOPディレクター。2024年より東京藝術大学 芸術未来研究場客員教授。
事務局長
宍戸遊美
アシスタントプロデューサー
森田裕子
プロジェクトマネージャー
石河美和子
プロジェクトコーディネーター
石本千代乃、杉浦時斗、乗松あや子、室津日向子
コミュニケーションディレクター
並河 進
アートディレクター
尾﨑友則
エディトリアルディレクター
内田伸一
広報ディレクター
根本陽平
広報マネージャー
野瀬明子
海外障害担当
ダニエル・バブレク
WEBサイト制作(GYOKU inc.)
WEBサイト制作(GYOKU inc.)久田友太(ディレクター)、崎原 優(ディレクター)、森田光則(デザイナー)、仲吉和重(フロントエンドエンジニア)、中野慎太朗(フロントエンドエンジニア)
※2025年7月17日現在