TOKYO BIENNALE



TOKYO BIENNARE
PLANNING FOR 2020

東京をリノベーションして
本当の公共空間をつくる

嶋田洋平

らいおん建築事務所代表取締役

2008年、らいおん建築事務所を設立。全国各地で縮退エリアにおけるリノベーションまちづくりによる再生事業を手がける。北九州市小倉魚町のリノベーションまちづくりの取り組みの実績により「国土交通大臣賞」「日本建築学会賞教育賞」を受賞。日経アーキテクチュア「アーキテクト・オブ・ザ・イヤー 2017」第2位に選定。2008年、らいおん建築事務所を設立。全国各地で縮退エリアにおけるリノベーションまちづくりによる再生事業を手がける。北九州市小倉魚町のリノベーションまちづくりの取り組みの実績により「国土交通大臣賞」「日本建築学会賞教育賞」を受賞。日経アーキテクチュア「アーキテクト・オブ・ザ・イヤー 2017」第2位に選定。

首都高速道路に直結し、
銀座を取り囲む路線「東京高速道路(KK線)」を歩行者天国にする

1964年の東京オリンピックをきっかけにつくられた、東京の現代的な都市での暮らし。どれもハードとしては素晴らしい都市生活のインフラを手に入れたが、それらを私たちは上手く使いこなせているだろうか? 1964年の遺産を使いこなすべく、首都高速に直結する“KK線(東京高速道路)”を銀座の歩行者天国の延長として、都民のために公園化する。

一本の旗

こどもたちよ、きみたちにあやまりたい
街からきみたちの遊び場をなくしてしまったことを、あやまりたい。
川をなくし、高速道路をつくったことを、あやまりたい。
薬まみれの野菜が食卓に並ぶことを、あやまりたい。
馬鹿騒ぎできる場所をなくしてしまったことを、あやまりたい。
ひとりでごはんを食べさせていることを、あやまりたい。
夜空の星が見えないくらい街を明るくしてしまったことを、あやまりたい。
車がないと何もできない街をつくったことを、あやまりたい。
維持にお金のかかる街や建物をつくったことを、あやまりたい。
いままでなかった類の孤独を感じさせていることを、あやまりたい。
木や草やたくさんの生き物たちをなくしてしまったことを、あやまりたい。
試験の点数だけできみたちの価値を計ったことを、あやまりたい。
手軽に人の心を傷つける道具を発明したことを、あやまりたい。
知らない人と関わらないよう強制したことを、あやまりたい。
冒険したくなる宝島をこの星からなくしてしまったことを、あやまりたい。
ほんとうにほしいもの以外のたくさんのものをつくったことを、あやまりたい。
すべてを時間で区切ることを、あやまりたい。
一部の裕福な人のためだけのルールをつくったことを、あやまりたい。
一生泳げない海や入れない森をつくってしまったことを、あやまりたい。
戦争をなくせなかったことを、あやまりたい。
大人になるのが楽しみな時代をつくれなかったことを、あやまりたい。

でも、これだけは伝えたい
街をつくるのもつかうのもすべてぼくたちだ。
もう一度奪還しよう。まずは東京のあの場所から。
いずれ立ち上がるきみたちの目印となるように、ぼくたちはちいさな一本の旗を立てておく。

RENOVATION ARCHITECT TEAM

三浦丈典(スターパイロッツ)
1974年東京都生まれ。大小さまざまな設計にとどまらず、シェアオフィスや撮影スタジオも運営する。「道の駅 FARMUS木島平」(2015年)でグッドデザイン金賞受賞。2016年稲門建築会特別功労賞受賞。著書に「起こらなかった世界についての物語」「こっそりこっそりまちをかえよう。」など。

中村真広(ツクルバ)
1984年生まれ。東京工業大学大学院建築学専攻修了。不動産ディベロッパー、ミュージアムデザイン事務所、環境系NPOを経て、2011年、場の発明カンパニー「株式会社ツクルバ」を共同創業。デザイン・ビジネス・テクノロジーを掛け合わせた場のデザインを行う。昭和女子大学非常勤講師。

加藤渓一(HandiHouse project)
1983年東京都八王子市生まれ。武蔵工業大学(現:東京都市大学)大学院修了後、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO所属。2011年、HandiHouse project始動。2015年、第1回「これからの建築士賞」受賞(東京建築士会主催)。2018年、東京都市大学非常勤講師。

瀬川 翠(Studio Tokyo West)
1989年東京都生まれ。日本女子大学住居学科卒業。横浜国立大学大学院 Y-GSA修了。吉祥寺〜西荻窪エリアで2棟のシェアハウスを核とした多拠点近接ネットワーク型のシェアリングコミュニティ「アンモナイツ」を運営。現在は全国のエリアマネジメントに携わる。獨協大学経済学部非常勤講師。

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