[Social Dive Projects]ブシュラ・トゥンチ+ケレム・オザン・バイラクター:霊異の庭園
エリア
H
東日本橋・馬喰町エリア
O
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概要
『霊異の庭園』 は、元ショールーム施設に設置されたインスタレーションで、壁に取り付けられた損傷したデジタルタブレットの列と、コンクリートの破片、ビニールシートによって作られた「庭」です。壊れかけたスクリーンのタブレットの数々は、中古品販売店から入手し、日本の庭園デザイン、特に石の配置とその禁忌に関する古典的な日本のマニュアルである「作庭記」からの断片的なテキストを表示します。これらのテキストはAIのナレーターによって読み上げられ、「石」という日本語の単語の断続的な繰り返しとともに、インスタレーション内で何度も登場する石の存在によって特徴付けられる視覚的ノイズをマッピングします。
コンクリートの断片は、島のような形状で配置されており、各島は大きな中央の部分とそれを囲む小さな部分から成ります。石のように見えて中は空洞で、ビニールシートは自然の形状を模倣しながら、都市環境で一般的な視覚的モチーフを反映しています。一時的なカバー、保管、保護などの建設関連の活動を喚起し、急速な解体と再建のサイクルが特徴的な東京の都市開発とジェントリフィケーションのダイナミクスを反映しています。これらの現代都市を取り巻く背景が、「作庭記」によって定義された石の配置の規則と禁止事項と繋がり合います。
散りばめられたコンクリートの断片は、解体材料のリサイクルに特化した東京の廃棄物処理施設の協力を得て取得しています。伝統的な庭園の石と同じ注意深さで選ばれたコンクリートの断片は、さまざまな東京の構造物から独自の記憶を持ち、日常の美学を強調する一時的な庭を形作っているのです。
助成:SAHA ASSOCIATION
SOCIAL DIVE: Artist-in-Residence Projects
「ソーシャルダイブ」は、東京のまちのさまざまなエリアに海外アーティストが飛び込み、そこで集い暮らす人びとが持つ魅力を見つめ、新しい価値を生み出すことを目的としたアートプロジェクトです。参加アーティストは社会と交わりながら、まちに潜むあらゆるつながりを明らかにしていきます。それはいま、日本に住み暮らす私たちにとっては思いがけない、もしくは身近すぎて気づけなかった視点かもしれません。
前回の東京ビエンナーレ2020/2021における公募プログラム「SOCIAL DIVE: Artist-in-Residence Projects」では、1,535組あまりの応募から海外アーティスト12組が選ばれましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、このうち7組のアーティストのプロジェクトが実施延期となりました。東京ビエンナーレ2023では、来日が叶わなかったこれらのアーティストを改めて招聘し、作品を発表していただきます。
東京都内にてリサーチ、発表、トークイベント等を行います。
9月1日(金)〜10月1日(日) | アーティストが東京に滞在し、作品を制作 |
9月23日(土)〜11月5日(日) | 成果公開期間 |
「LIVE RELATIONS! vol.01 DAY1」でのアーティストトーク、2021年(日英逐次通訳)
司会:毛利嘉孝(RELATIONSディレクター)
アーティスト/メンバー