BIENNALE
2025

- ワークショップ
ステッキ・ホース(お馬の杖)を作ろう!
EXHIBITIONS
参考図版:《名称の庭》2017年 アムステルダム・スカルプチャー・ビエンナーレ ARTZUID 2017、アートチャペル 撮影:渡辺英司
渡辺英司は、図鑑の植物や生き物の図像を切り取り、実空間に無数に配するインスタレーションで知られています。また世界各地での作品発表に加え、様々な場所でアートスペースを自らの手で作り続け、若手アーティストや海外アーティストをそこに招き入れながら、多様なコラボレーションを実現しています。
今回の展示で中心となるのは、植物図鑑や蝶図鑑から図像を切り抜いて、床面や壁面に配置するシリーズ〈名称の庭〉の最新版です。同シリーズは1992年に始まり、その後も様々な場所で展開されてきました。植物や蝶の図鑑では、対象となる生物が観察者によって発見・命名・分類され、図版と共に記述されます。例えば、散歩に出かけてそこで出合った植物やキノコの名前を知り得たとき、初めて目の前のものが自分自身の中で名指しできるものとして現れ、一個性として認識されるとも言えます。そうして確認された図版群を切り抜き、再度、異なる空間に「名付けられた庭」として再現するとき、私たちは新たな人間的自然を目の当たりにするでしょう。
会場ではさらに、同作とつながるようなフレーズを電球で表した作品《CATCH & RELEASE》や、渡辺が手がけたスモールブック群を展示するほか、来場者が作品に関わることのできるインタラクティブなしかけを計画しています。また会期中にはワークショップも予定しています(下記「関連イベント」欄参照)。
特別協力:株式会社エトワール海渡
協力:東京藝術大学
マップ
E.W_Artist in Residence_Orkney, Scotland 2010
1961年生まれ、名古屋市在住。1985年、愛知県立芸術大学彫刻科卒業。2004-2005年、文化庁芸術家在外派遣研修員としてスコットランドに滞在(エジンバラ芸術大学客員研究員)。主な参加展覧会に、「アムステルダム・スカルプチャー・ビエンナーレ ARTZUID 2017」(アートチャペル、アムステルダム、2017年)、「日産アートアワード2013」(BankART Studio NYK、横浜、2013年)、第1回 あいちトリエンナーレ (名古屋、2010年)、「笑い展:現代アートにみる『おかしみ』の事情」(森美術館、東京、2007年)、「出会い」(東京オペラシティアートギャラリー、2001年)がある。