東京ビエンナーレ2023に参加するプロジェクトです。
これらひとつひとつのプロジェクトが見いだし、つくり出すリンケージ(つながり)にご注目ください。
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1995年、慶応大学SFC藤幡研究室にて「超分別ゴミ箱」制作の中心メンバーとして関わる。1998年、同大学院政策・メディア研究科卒業。修士論文タイトル「ゴミの排除の構造とアートの可能性」。2018-2022年にアーティスト松澤有子「ぼくたちのうたがきこえますか」シリーズのプロデュースを手がける。逗子アートフェスティバル2020、2021共同代表。CAMWACCAメンバー。
1963年、秋田県大館市生まれ。アーティスト。東京藝術大学絵画科教授。「アート×コミュニティ×産業」の新たな繋がりを生み出すアートプロジェクトを進める社会派アーティスト。2001年第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ、日本館に出品。マクドナルド社のCIを使ったインスタレーション作品が世界的注目を集める。1993年「THE GINBURART」(銀座)1994年の「新宿少年アート」(歌舞伎町)でのゲリラ型ストリートアート展。1997年からアーティストイニシアティブ コマンドNを主宰。秋葉原電気街を舞台に行なわれた国際ビデオアート展「秋葉原TV」(1999–2000)「ヒミング」(富山県氷見市)、「ゼロダテ」(秋田県大館市)など、地域コミュニティの新しい場をつくり出すアートプロジェクトを多数展開。アーティストイニシアティブ コマンドN(1997–)とアーツ千代田3331(2010–)の活動において10カ所の拠点、740本のアートプロジェクト、3100本のイベントをつくり、2,000名のアーティストと協働、延べ180名のコアスタッフ、約1350名のスタッフ等と協働する。東京ビエンナーレ2020/2021に続き、東京ビエンナーレ2023で共同総合ディレクターを務める。
アーティスト。1990年、京都生まれ。物事を隔てる壁や境界線をモチーフにしながら、場所との関わりを出発点に作品を制作している。作品に現れる壁や境界線は、多くの場合、突破される対象として登場する。取り壊し予定の古民家の壁や床の傷を金継ぎした作品(家はその後実際に取り壊した)、壁や天井に開いた穴から室内に洩れる外光を見ることができる古民家の作品などを経て、近年は室内に壁を設け壁の両側にいるものたちの関係性を問い直している。
コピーライター、詩人、プログラマー。1973年生まれ。電通 エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター。ソーシャルデザイナー、コピーライターとしての仕事の傍ら、詩とプログラミングによる作品を発表し続ける。映像作品に「産業廃棄物処理場ロック」「プールサイドライフ」。展覧会に、詩展「little stones in panic forest」(山陽堂ギャラリー)、人工知能との共作による詩展「わたしAとわたしB」(Impact HUB Tokyo)などがある。『ハッピーバースデイ3.11』(飛鳥新社)他著書多数。
2020年、現・京都芸術大学 情報デザイン学科卒業。グラフィックデザインの経験を活かしたアートディレクションと、AIを活用したクリエーティブ施策・ソリューションツールの開発に従事。芸術大学出身のAIエンジニアという異色の経歴を生かし、新しいクリエーティブ施策の創出に取り組む。
コンピュータサイエンスを専攻後、VR・AI関連の新規事業開発に従事。プロデュース、新規事業策定、収支計画、プロジェクトマネジメント、クリエーティブディレクション、研究開発など広範囲をカバー。
キュレーター・心理療法士。1990年代の現代美術シーンで活動後、渡米。ロサンゼルスでソーシャルワーカー兼臨床心理療法士として働く。心理療法を行うほか、シニア施設、DVシェルターなどでアートプロジェクトを実施。2018年に日本に戻り、アートとレジリエンスに関わる活動を行う。現在、秋田公立美術大学教授。東京ビエンナーレ2023では中村政人と共に総合プロデューサーを務める。
1978年、山口県生まれ。東京と高知に拠点を持ち、活動している。2002年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業、2004年に映画美学校ドキュメンタリー初等科修了。写真と文章の両方を探求している。写真の隣に文章を並べることもあるが、写真の説明が目的ではない。言葉には固有の材質感があり、読み手に喚起するイメージも写真とは異なっている。そして写真も文章も現実をそこに置き換えたものでこそあれ、現実そのものではない。
主な個展に、「去来」(路地と人、東京、2022)、「コミュニティアート」(久通地域コミュニティセンター、すさきまちかどギャラリー、高知、2020)、「AWARE」(switchpoint、東京、2019)、「写真占い」(Art Center Ongoing、東京、2018)、「アニマ」(3331gallery、東京、2012)がある。また主な参加グループ展に、「キクプロジェクト with M・I /ノツゴの家」(高知市長浜の民家、2023)、「超たまたま」(シャトー2F、東京、2022)、「キクプロジェクト with M・I /オクラホマ屋/外劇場」(ギャラリーファウスト、高知、2022)、「キクプロジェクト with M・I /一人姉妹」(equivalent、高知、2021)、「10年目の今、考える」(藁高ミュージアム、高知、2021)、「CSP6」(東京造形大学付属美術館、2019)がある。
アーティスト。1976年、福岡県生まれ。2001年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画修了。2003年より群馬県桐生市の産業遺産である旧織物工場の改修/修繕プロジェクトを手がける。「Moriyoshi Reconstruction Project」(旧森山芳平織物工場、2003–2004)、現在長期に渡り進行中の「YAMAJIORIMONO WORKS」(山治織物工場、2006–)では、傷んだ木造の建物に工場主とともに実際に手を入れながら、その場所と対話し、ものが語る歴史を読み、今を生きる場をつくる行為の在り方を提示している。
1982年、奈良県生まれ。美術家。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科准教授。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目したプロジェクトを国内外で展開。ファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」を手がける。
アーティスト。ヨーロッパで教育を受け、1984年より世界各地でトランス・ディシプリナリーなアーティストとして活動している。彼女のサイトスペフィックな作品はコミュニティに呼応し、建築空間と人々の心理学的側面を探求。それらはインスタレーション、建築的インターベンション、タイムベースの作品、更には、エコロジーやサスティナビリティー、アクティビズム、パブリックアートなど、多岐に渡る。近年はアート、サイエンス、テクノロジー、サウンド、そしてシナステージア(共感覚)が交差し、触覚と知覚の同時体験を生み出す作品を制作している。
彼女のソーシャリー・エンゲージド・アートやパブリックアートは日本、アメリカ、南米、ヨーロッパ、アフリカ、中近東などで発表され、国内外で多くの受賞歴がある。国内では水戸芸術館、世田谷美術館、埼玉県立近代美術館、名古屋市美術館、神奈川県立近代美術館等での展示をはじめとして、越後妻有大地の芸術祭、瀬戸内国際芸術祭、福島ビエンナーレ、徳之島アートプロジェクト、中之条ビエンナーレなどにも出品。
国外の展示は東欧初の日本現代美術巡回展でプラハ城、ハンガリーとドイツのルートヴィヒ美術館で展示、またバングラディシュ・アジア・ビエンナーレをはじめ、エジプト、トルコ、アラブ諸王国などのビエンナーレに招集されている。長澤は、エクセレンス・イン・デザイン・アワード(ロサンゼルス、1997)(ニューヨーク、2007、2016)、 イノベーションデザインアワード(2019)などを受賞。近年は「Women-Designed NYC」(2019)の受賞作がニューヨーク近代美術館(MOMA)での 「Architecture Now: New York, New Publics」 に出展された。2023年秋は森美術館の20周年記念展「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」に参加する。
長澤は、ベルリン芸術大学で修士号獲得後、カリフォルニアインスティテュート・オブ・ザアーツ(CalArts)で現代美術、美術批評と音楽を学び、クレアモント大学スクリップス校芸術学部教授(1992-1996)、カリフォルニア大学サンタクルーズ校芸術学部教授(1996-2001)を務め、2001年よりニューヨーク州立大学ストーニーブルック校芸術学部教授、同大学院ディレクターを10年間務める。2016年以降演劇学部兼任教授。